陸戦用量産型MS。MSの製造メーカーとしてはジオン公国最大のジオニック社、そのライバル会社のツィマッド社が開発した陸戦用MSが「MS−09ドム」である。ドムのコンセプトは画期的なもので、移動速度が遅いというのが陸戦用MSの欠点だったが、ツィマッド社はMSの脚部に「熱核ジェットエンジン」を搭載し、そのジェット噴射によりホバー走行を行うという画期的なコンセプトでその欠点を解消したのである。このコンセプトを実現するに当たって最大の問題となったのは熱核ジェットエンジンの小型化で、これが困難を極めたため、量産開始は大戦中期にずれ込んだのである。戦線に投入されたドムは、ホバー走行により戦場を疾走し、厚い装甲と強力な破壊力を持つジャイアントバズーカによって陸戦用MSの主力機となり、アフリカ、ヨーロッパ戦線を中心に配備が行われた。 |