陸戦用試作型MS。「MS−07Bグフ」の配備が行われるのと同時に、移動力を向上させるためMSに飛行能力を与えるプランがアイザック・ウーヤミック大佐によって提案された。このプランは直ちに実行に移され、グフをベースにした飛行試験機が数機試作されたのである。「MS−07H」は飛行試験型の1号機であり、サイド3で製作された後、アリゾナのフラットネイル基地へ運ばれてテストを受けた。胸部を中心に強化された推進システムを持つH型は、背部のロケットバーニアに加え、腰にも同様の2基の推進器が設けられている。しかし、機体各部の軽量化と同時に進められたこれらの処置をもってしても推力が不足したため、「MS−07H4」までのテストはすべて失敗に終わったのである。だが、それらの実験データは「MS−09」のホバー走行開発に大いに役立った。 |