開放型コロニー 旧世紀の物理学者G.オニールによって提唱された「島3号」コロニーを基本的な設計思想とするコロニーで、宇宙世紀における主流となっている。長さ32〜40km、直径3.2kmの円筒の内壁を軸方向に6分割し、太陽光を通す「窓(もしくは河)」と居住用の「陸」としたのが基本構造である。太陽光はコロニー外壁に設置された3枚のミラーに反射され、「河」を通してコロニー内を照らす。ミラーの角度で光量を変化させることで擬似的な時間変化を再現。これによりコロニー居住者たちは、ほぼ地球と同様の生活を営むことができる。ちなみに開放型コロニーに対して密閉型コロニーというタイプも存在する。
カイラス・ギリ 月のトレンチ・シティに埋設された高エネルギー粒子加速器。旧世紀の末期に外敵(異星人)の襲来を視野に入れて建造された、地球圏防衛用最終兵器である。
カエル頭 地球人がムーンレイスのMS、フラットに付けたあだ名。ドーム型の丸い頭部がカエルに似ていることが、その名の由来らしい。
カカシ 地球人がムーンレイスのMS、ウォドムに付けたあだ名。巨大な手足ばかりが目立つ特徴的な外観から、その名が付けられたらしい。
各サイドの名称 サイド1・・・ザーン、 サイド2・・・ハッテ、 サイド3・・・ムンゾ、 サイド4・・・ムーア、 サイド5・・・ルウム、 サイド6・・・リーア、 サイド7・・・ノア(グリーンオアシス)
拡散メガ粒子砲 メガ粒子砲の射出区画にIフィールド・ジェネレーターを設け、一度の射撃で複数の標的を攻撃可能にした砲のこと。開発当初はIフィールド・ジェネレーターの小型化が間に合わず、主にMAや大型MSのみ搭載された。しかし、U.C.0090年代になると機構の小型化が進み、通常の機体にも搭載された。精密射撃には不向きだが、施設や広範囲に渡る標的への同時攻撃に効果的である。
隠し腕

通常のマニピュレーターの他に用意された付属肢のこと。通常腕と比べてサイズが小さく、装甲も施されていない場合が多い。とはいえ、腕としての機能に支障はなく、戦闘中に使用すると相手の意表を突くトリッキーな攻撃が可能。隠し腕を装備するMSとしてはジ・Oやドーベン・ウルフ(ラカン・ダカラン機のみ)が挙げられる。

学徒動員 戦時徴用で正規兵ではない学生を戦時投入すること。公国軍は一週間戦争やルウム戦役で勝利したものの、自軍にも多大な被害を蒙ることになった。特にベテランパイロットの損失が激しく、一年戦争末期においてはMSよりも正規パイロットの数が足りなくなるという事態が発生。これを解決すべく、軍事訓練中の学生兵を多数戦場に送り出したのである。ただし、学徒動員兵の錬度は低く、高性能な機体を与えられても能力を生かし切れない者が多かった。一説によると、圧倒的な対空火力を有するア・バオア・クーが陥落したのは、学徒動員兵の配備率が高かったためだと言われる。ちなみに、学徒動員兵を実行したのは公国軍だけではなく、U.C.0153年に発生したザンスカール戦争において、ザンスカール帝国軍は自国コロニー防衛のため、多数の学徒動員兵を投入している。人的資源に乏しいコロニー国家にとっては、学生といえども貴重な戦力だったのである。
核爆弾 核分裂反応を利用した大規模破壊兵器。一年戦争時、公国軍による核攻撃で多くのコロニーが破壊された。それを憂慮した連邦は公国軍と戦時条約を結び、核爆弾の保有や使用を全面的に禁止したのである。しかし、この条約(南極条約)は有名無実であり、一年戦争時の公国軍による核保有や使用が記録されている。対する連邦も、戦時に接収した核爆弾を密かに保有していた。スペースノイドに対する抑止力として利用するつもりだったのかも知れない。
核バズーカ 弾頭に核を搭載したMS用携帯兵器。一週間戦争やルウム戦役において、公国軍が対艦兵器として使用した。メガ粒子砲の小型化を実現していなかった公国軍にとっては最大火力を誇る武器であり、簡単な構造ながら高い効果を発揮した。ただし、U.C.0079年1月31日に南極条約が締結されると核兵器保有及び使用の全面禁止が決定。以来、一年戦争で核バズーカが用いられることはなくなった。とはいえ、弾頭自体が無くなったわけではなく、一部の公国軍人の独断専行で使用されたこともあったようだ。一方、連邦軍も極秘裏に核弾頭を保持。一年戦争終了後に核バズーカ(アトミック・バズーカ)搭載のガンダム試作2号機をロールアウトした。しかし、この機体はデラーズ・フリートによって奪取され、コンペイトウ宙域で開催された観艦式に対して核攻撃が行われた。
核パルスエンジン 小さな核爆発を連続的に起こし、核反応の大きなエネルギーで小惑星などをも移動させてしまう強力なエンジン。ヘリウム3と重水素からなる燃料ペレット(直径約3cm)にレーザーや粒子ビームを照射して核爆発を起こし、その爆風を凹面状の磁場クッションで受け止める。そして、この反動で物体を前方に進めるというものである。燃料ペレットの爆発は毎秒200回の周期で行われるため、従来の化学燃料ロケットに比べると、エネルギー効率が非常に高い。その反面、爆発の規模(=物体の速度)を自由に制限するのが難しい。そのため、もっぱら長距離航行を目的とした宇宙船や、コロニーや小惑星といった大質量物体の移動に用いられる。アクシズ、ゼダンの門にも使用されている。
核融合炉 モビルスーツや戦艦のエンジンに使われるもの。通常、ジェネレータと呼ばれる。旧世紀に理論化と研究が進められた発電システムであり、宇宙世紀では熱核反応炉と呼ばれる。初期の熱核反応炉は移動の際に大量の放射線を含む中性子を発生。大型遮蔽物を必要とすることから月面や地上といった限られた場所での使用しかできなかった。しかし、トレノフ・ミノフスキー博士が提唱したミノフスキー理論によって新型熱核反応炉が完成。中性子をほとんど発生しないこの装置は小型化が進み、宇宙船やMSに搭載されるまでになった。公国軍が一年戦争に踏み切ったのは、熱核反応炉の実用化が決定し、MSの配備が可能となったからである。
かくれハイザック 正式名称はハイザック・カスタム。ハイザックの改修機で、狙撃戦に対応できるようビーム・ランチャーを装備している。
カーゴ ギャロップに接続されるキャンピング用オプション。ドーム状の内部に居住施設や補給物資用の貨物室を備え、長期作戦を行う際に用いられる。ホワイトベース隊を追尾するランバ・ラル隊もカーゴを利用していた。
ガザ・ストーム・フォーメーション マシュマー・セロの部下である「ガザの嵐」隊が用いる戦術。まず3機のガザDがフォーメーションを組みながら標的の周囲を高速移動する。この時、ガザDは移動しながら煙幕を展開しており、瞬く間に標的は視界を奪われてしまう。こうして相手の反撃手段を封じておいてから、煙幕に紛れて攻撃を仕掛けるというものである。
カサレリア ウーイッグの近郊にある不法滞在者たちの集落。ここで不法滞在者は自給自足に近い生活をしていた。カサレリアとは南太平洋のあいさつ言葉で、「こんにちは」「さようなら」などの意味がある。
ガザの嵐隊 マシュマー・セロ配下のガザDパイロット。パンパ・リダ、ワイム、ビアンの3人で構成され、必殺技「ガザ・ストーム・フォーメーション」を使うが、意外と見掛け倒しだった。
ガスタール民主共和国 第7次宇宙戦争後の独立国家で、エスタルドの隣国。エスタルドとは民族紛争の歴史があるが、同盟関係を保っていた。新連邦と対立していたが、新連邦との戦いで同盟国のひとつノーザンベルが陥落すると、エスタルドを見捨てて自国だけで新連邦と和平条約を結んでいる。
カスタマイズ 一年戦争時の公国軍は、総人口の少なさに起因する人的資源不足を補うために徹底した能力主義を採った。これにより士官学校を出ていない一般採用の兵卒でも、戦功によっては高い昇進が可能であった。しかも一定の階級の兵卒はヘルメットや軍服を特別仕様(カスタマイズ)のものとする特権が与えられた。ドズルの肩章に付けられたトゲなどは、カスタマイズの最たるものと言える。この伝統は公国軍消滅後もアクシズやネオ・ジオンに引き継がれている。
カスタム機 一般的には特別な状況に適応するように改造した製品をさすが、改造MSを指してこう呼ぶこともある。運用環境に応じたカスタム化(水陸両用機、砂漠戦用機など)と、個人の専用機をその戦闘スタイルに応じてカスタマイズする場合とがある。特に専用機の場合はカラーリングから装備、機体性能まで大きく異なるワンオフ機が多い。
型式番号 モビルスーツ、アーマーの型式番号の付け方は次の通り(例外有り)。
@連邦軍
Rの後に試作機ならX(RX)、量産機ならMS(RMS)をつける。ジム系の機体には世襲的にRGMと付けている。その他、ムラサメ研究所のようにRのまえに頭文字をつける場合がある(MRX)。
数字の上2ケタは開発された基地、下1ケタは基地での開発順。
10・・・グラナダ、 11・・・ルナツー、 12・・・ソロモン(コンペイトウ)、 13・・・ア・バオア・クー(ゼダンの門)、 14・・・グリプス、 15・・・機密、 16・・・キリマンジャロ、 17・・・ニューギニア、 18・・・ジャブロー、 19・・・ジャブロー
Aジオン軍
Mの後にモビルスーツならS(MS)、モビルアーマーならA(MA)をつける。さらにその後に水陸両用ならM(マリンの意味)、ニュータイプ用ならNを付ける。
数字は開発順。
Bネオ・ジオン軍
グリプス戦争時にアクシズで開発された機体はAMX、シャアの反乱時に開発された機体はジオン軍の付け方と同じ。
Cクロスボーン・バンガード軍
XMの後に開発された順に数字の番号を付ける。モビルアーマーはXMの後にAを付ける。
Dアナハイム・エレクトロニクス
アナハイム社が開発し、どの軍にも所属しない機体の場合はMSAと付ける場合が多い。
カタパルト 艦船からMSや戦闘機を発射させるための装置。これによりMSは推進剤を消費することなく、高い初速度が得られる。艦船によって開放型と密閉型に分類でき、開放型は艦船の甲板に、密閉型は艦船内部にカタパルトを設置する。
ガチ党 サイド2にカガチが作った、マリア主義を信奉する集団を母体として発足した政治的武闘集団。発足当時はサイド2、アメリア・コロニーの第3勢力に過ぎなかったが、その後急速に発展。U.C.0147年には第1与党として政権を手中に収め、U.C.0149年、ザンスカール帝国の発足を宣言した。武力によるマリア主義の擁護者を標榜しているが、実体は反対分子の処分が主目的であった。ギロチンを使った処刑によりカガチの恐怖政治を司った。
ガチ党儀仗兵 ザンスカール帝国の女王、マリアの権威を象徴することを任とする直属の部隊。公式の式典では、儀仗兵が礼装用の剣や国旗を携えた姿が見られる。
ガッダール隊 ドゥカー・イク率いる戦闘バイク部隊の名称。バイク乗りの楽園を築くというイクの理想に賛同し、部隊に配属された兵器は全て2輪タイプ(ガリクソン、戦闘バイク甲・乙タイプ)であるのが特徴。ウッソのVガンダムと交戦し、2輪ならではの機動力で相手を翻弄した。ちなみに、その後のイクはモトラッド艦隊に配属されたが、その際に座乗したリシテアも2輪装備のバイク戦艦である。
カッパドキア高原 中近東地区(旧世紀のトルコ)に位置する高原。かつての火山の爆発によって堆積した溶岩と火山灰が長い時間を掛けて浸食され、無数の奇岩が林立する幻想的な景観が生み出された。ランバ・ラル隊がマ・クベの使者と接触したのは、カッパドキア高原のポイントA-13と呼ばれる場所である。
カテゴリーF 特異能力を持ちながらフラッシュシステムを稼働できないニュータイプを分類した名称。フロスト兄弟がこれにあたる。Fは「fake(フェイク=まやかし、模造品)」の頭文字である。ニュータイプを至上の存在とする新連邦においては屈辱的な呼び名である。
蚊トンボ 木星帰りのニュータイプ、シロッコがMS戦でよく口にした台詞。相手を格下と見なす、彼らしい傲慢な態度の現れ。
カナダン 旧世紀にカナダと呼ばれていた地域の名称。正歴の時代ではアメリア領のひとつとなっている。
カプセル カミーユに投降を促すべく、ティターンズが用意した宇宙用簡易カプセル。母ヒルダが中に入れられ、戦闘宙域に放り出された。カミーユがガンダムMk−Uを返せばヒルダを助けるという条件だったが、ヒルダを中に入れたままジェリドのハイザックに狙撃され宇宙の塵となった。
可変機構
U.C.0087年代から取り入れられるようになった特殊機能。人型を模したMSは汎用性に優れ、華々しい戦果を挙げたのだが、限定条件においては人型であることが災いする場合もあった。その欠点を克服するべく開発されたのがMAなのだが、MSにもMA的能力を付加すべく研究が進められたのが機体の変形機構、いわゆる可変機構である。ただし、一年戦争当時のMSは変形による負荷に機体フレームが追いつかず、さらに変形に要する時間が掛かり過ぎることから搭載が見送られていた。しかし、軽量・高剛性の新素材の開発、マグネット・コーティングやムーバブル・フレームといった新技術の導入により、可変機構を有するMSが登場したのである。ちなみに、可変機構を有する機体は分類的に第3世代に区分される。
可変モビルアーマー
TMA。可変機構を有する機体で、MA形態での運用を主眼として開発されたものを指す。大気圏内外での機動性に優れた機体が多いが、その分、可変MSに比べると汎用性で劣っている。アッシマー、サイコガンダムなどが有名。
可変モビルスーツ

TMS。可変機構を有する機体で、MS形態での運用を主眼として開発されたものを指す。可変機の多くが可変MSであり、中にはガンダムの名を受け継ぐものも存在する。
カミオン隊 オイ・ニュングを中心とするリガ・ミリティアの地上部隊の名称。ニュング隊とも呼ぶ。ほぼ全員がヴィクトリー開発に携わっており、平均年齢は高いながらもその道のプロフェッショナルが揃っている。ニュングがギロチンの露と消えてからは、残されたメンバーは宇宙へ移動。リーンホース隊に加わり、最終決戦まで臨んでいる。
空手部 グリーン・ノア1のハイスクールに設けられたクラブのひとつ。在籍者が多く、人気のあるクラブだったようである。カミーユも空手部員のひとりだったが、あまり熱心に参加していなかった。
カラバ 地球で武力行使も含めた反地球連邦活動を行っていた組織。結成当時は戦力が乏しく、ゲリラ活動が中心だったが、ルオ商会の援助を受けてからはMSの自力開発が可能なまでになった。エゥーゴと連合してキリマンジャロ基地攻略や、ダカール議会占拠などを行った。ティターンズ壊滅後はネオ・ジオンに対する抵抗運動を展開。コロニー落としによる被害を最小限に抑えるべく民間人を非難させるなど、戦闘意外の面でも活動した。メンバーには元ホワイトベースクルーのアムロ・レイ、ハヤト・コバヤシなども参加している。
カラモート ルジャーナ領にある村の名前。ムーンレイスと地球人の中立地帯のような場所で、年に一度の収穫祭では両者が入り交じって豊作を祝う。人々は野菜を模した仮装をし、ハリボテの像を乗せた山車を曳いて練り歩く。最後に山車は筏に乗せられて河を下っていく。
ガリア大陸 旧世紀のヨーロッパ大陸のこと。正歴におけるアメリア大陸の領主たちはガリア大陸を仮想敵国と見なし、武装組織ミリシャを結成した。しかし、ガリアから脅威が押し寄せることはなく、代わりに月から使者がやってきた。
荷粒子光弾砲 巨大MAグランディーネに搭載された長射程大型メガ粒子砲。第7次宇宙戦争では地対地砲として利用された。
荷粒子反応弾 新連邦のアストラーザ級宇宙戦艦に搭載された新型弾頭。たった6発で反宇宙革命軍組織サテリコンのアジトを消滅させた。
ガルダーヤ アフリカの砂漠地帯にある自由貿易都市。一見したところは変哲のない街だが、その地下には巨大な地下空洞が広がり、近代的な都市が隠されている。
カルパート山脈 U.C.0079年11月7日に開始されたオデッサ作戦の主戦場となった地域に位置する山脈で、カルパチア山脈とも呼ばれる。レビル率いる連邦軍主力部隊(第3軍)がカルパート山脈東部キシニョフへ到達した段階で、この作戦の趨勢は連邦軍にはぼ決したと言われる。
カルバニア領 アメリア大陸最西端に位置する領地のこと。西には海、東には高い山脈があり、一年を通して温暖湿潤な気候が特徴である。
ガル・ブラフ クロスボーン・バンガードの宇宙戦艦ザムス・ガルを構成する4つのパーツのうち、艦首部分の名称。バグの運用母艦であり、分離後はフロンティア・サイドの電力を利用してバグの起動を行った。その後、ビギナ・ギナによって破壊されたため、バグの脅威が他のサイドに広がらずに済んでいる。
開放型コロニー特有の構造。開放型コロニーは内壁を6等分し、居住区と太陽光透過用の窓とを交互に配している。この窓部分を「河」と呼ぶ。河の一端にはコロニーの全長よりも長い平面鏡が接続され、この鏡で反射された太陽光がコロニー内部に差し込むことになる。開放型コロニーに対して密閉型コロニーは内部に設けられた人工太陽を光源とするため、河は存在しない。
観艦式 この場合は、デラーズ紛争時にコンペイトウで行われた観艦式を指す。連邦軍再建計画の成果を世に知らしめるためと、デラーズ・フリートなどの反地球連邦組織に対する恫喝を狙って行われた。このとき式典に参加した受閲艦艇の総数は明らかにされていないが、地球軌道艦隊や周辺宙域を哨戒する艦艇を除く全艦艇が召集されたとも言われる。しかし、観艦式をデラーズ・フリートが強襲、ガトー少佐の操るGP02Aの核攻撃で連邦艦隊は参加艦艇の3分の2が航行不能以上の損害を受けるという壊滅的な被害を受けた。
監視者 ハマーン・カーンのカリスマで統制されたアクシズだが、実状は決して一枚岩というわけではなく、きっかけさえあれば反乱が勃発する危険をはらんでいた。そのためハマーンは軍内部に監視者を配置し、反乱の予兆をいち早く察知しようとしていた。グレミー・トトの下に派遣されたギダンがその一例で、ギダンの真の目的はグレミーの監視にあった。また、これとは別の例として強化人間に対する監視者も存在した。薬物や睡眠によって人工的な能力増加を図った強化人間は、その反動で精神的に不安定な面があった。そんな強化人間の動向をチェックするためにも監視者が派遣された。マシュマーの副官として送られたイリアもそのひとりで、実際の任務は強化処置を施されたマシュマーの監視であった。
完全平和主義 A.C.182年、北欧の小国サンクキングダムで提唱・実践された思想。連合とコロニー国家の間で対立が深まる中、サンクキングダムでは地球圏の動向を正しく理解し、地球とコロニー国家との共存共栄を図るという実験的政策を施行。そのための具体策として武力を放棄し、あらゆる戦闘行為に荷担しないという決定がなされた。しかしこの政策は、正義と平和の名の下に圧倒的な軍事力でコロニー国家を支配下に置こうとする地球連合には都合の悪いものであった。さらに、事実上、連合を支配しているロームフェラ財団にとっても、この理想論は自らの権益を失わせるものであり、その結果、サンクキングダムへの軍事介入が実行されたのである。武力を持たないサンクキングダムはMSの前に瞬く間に陥落。ピースクラフト王は死亡し、王子と姫は行方不明となった。こうして完全平和主義の芽は潰えたかに見えたが、A.C.195年、OZの台頭を皮切りとする一連の動乱の最中に、ピースクラフト王の地を受け継ぐリリーナによって王国は復興。さらに地球圏統一国家の誕生により武装解除と武装放棄が実現した。
ガンダニュウム合金 A.C.における高性能MSに採用された合金の名称。無重力空間でプラズマを利用した状態でのみ生成可能な希少合金である。軽量かつ高剛性・高展性という性質を持ち、MSの製造に最適とされている。名称の由来はGenetic on Universal Neutral Different Alloy(電気的に中性な異種構造の宇宙合金)で、開発当初はGND合金と呼ばれていた。しかし、複数のコロニーで同種の合金が多数開発されたため、既存の合金と区別するためにNUMを付けて現在の名称となった。
ガンダム開発計画 連邦軍再建計画が可決された1週間後のU.C.0081年10月20日、ジョン・コーウェン中将管理のもと、連邦軍がアナハイム社と共同で行った高性能次期主力MS開発計画。計画は、その時点での最高性能を有するMS開発が目的とされ、まずは一年戦争時に開発されたMSをいくつかのカテゴリーに分類。そのカテゴリーに、連邦軍から出された「最強の機動兵器」「必要な機能をすべて有する兵器」といったコンセプトが組み合わされた。そのため、計画で開発された機体は1種類ではなく、運用が想定される領域に応じて複数の計画案が提案・試作された。最終的に4機のガンダム型MSが制作され(4号機「ガーベラ・テトラ」はガンダムとしては完成しなかった)、運用テストが行われた。しかし、核兵器装備の2号機の奪取から始まったデラーズ紛争と連邦内の不祥事から計画は凍結、情報は封印され一般に公開されることはなかった。
ガンダム・タイプ A.W.の世界では、ガンダムと呼ばれるMSは旧連邦が開発したF(フラッシュ)システム搭載型の機体を指す。つまり、ガンダムX、ガンダムエアマスター、ガンダムレオパルドなどが正統なガンダムと言える。また、ガンダムアシュタロン、ガンダムヴァサーゴ、ガンダムDXなどがガンダムと呼ばれるのは、後継機として開発されたためであった。そのためガンダム・タイプのMSはごく少数しか存在せず、ガンダムに乗ることが夢だというバルチャーは後を絶たない。
ガンダムチーム U.C.0088年に発生した第1時ネオ・ジオン戦争に投入された、アーガマ所属のMS部隊の呼び名。ZZガンダムを中心にZガンダム、百式、ガンダムMk−Uといったガンダム系列の機体のみで構成されていることからこの名が付いた。名付け親はビーチャ。格好良さそうだというのがその理由。
ガンダリウムγ 一年戦争時に連邦軍が開発したルナ・チタニウム(ガンダリウムα)を基に、ガンダリウムβを経て完成した新合金。開発したのは旧公国軍勢力のアクシズだが、シャア・アズナブルが地球圏に帰還した際にその技術が持ち込まれ、グリプス戦役以降のMSにはほとんど採用されている。軽量・高剛性かつ高展性というガンダリウムの特徴をさらに向上させたもので、高性能MSの開発には必要不可欠。特に可変MS/MAといった、フレームに急激な負荷のかかる機体の開発には欠かせない素材である。Zガンダムや百式などの名機を生み出した「Zプロジェクト」も、ガンダリウムγがなければ実現しなかったと言われている。
ガンダリウム合金

一年戦争時に連邦軍が開発したガンダムが驚異的な戦果を挙げたことから、それ以降、ガンダムの装甲材質として用いられたルナ・チタニウムはガンダリウム(合金)と呼称されるようになった。ちなみにガンダムに用いられたガンダリウムは正式にはガンダリウムαであり、改良を重ねてβ、γが誕生した。α、β、γの総称としてガンダリウム(合金)と呼ぶ場合もある。
ガンダリウム合金セラミック複合材 ガンダリウム合金とセラミック素材による複合装甲。詳しいデータは明らかになっていないが、U.C.0120年代のサナリィで開発され、F(フォーミュラ)シリーズの装甲素材として用いられたとされている。
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